「インドネシアのSARS」
(SARS di Indonesia)

4月6日、人形展のオープニングに参加した後、5ヶ月ぶりのバリに向かった。過去に夜行バスでパソコン、一眼レフカメラ、携帯電話をそっくり盗まれて以来、飛行機の方が安上がりだとわかり、少々贅沢ではあるが17時間で不安いっぱいのバス旅ではなく1時間で快適安全な飛行機の旅を選んでいる。

ジョグジャカルタのアディスチプト空港に着き、チェック・イン、待合室に入るとなんとマスクをした人!それも、日本の歯医者がするような、大きな四角のマスクで下部は顔面に密着せずにひらひらしている。
「あんなんで、本当に意味があるのかねぇ・・・」
ジョグジャの空港内の喫茶店には顔見知りのおばちゃんがいる。いつもここでバリの家族への土産を買い、時間があるときにはコーヒー一杯のんでから発つことにしている。5ヶ月ぶりに会うにもかかわらず、おばちゃんはちゃんと覚えていてくれる。
「スゴイねぇ〜、マスクしてる人もいるじゃん。そんなに大変なものなのかねぇ、SARSは・・・」
おばちゃんと話しているのを横で聞いていた、マスクのおっちゃんが話に加わる。 「あんたはGARUDA(航空会社の名前)かね? 私はMERPATIなんだけど、このマスクもらえたんだよ」
そうか、航空会社によって、サービスが違うんだ...。
GARUDAは国営のエアーで便数も多い。こっちのほうが利用者は多いのにマスクはくれないので、待合室でもマスクは少数派。それを見て、あわてて自分のハンカチを顔に巻き、強盗さながらの形相になってしまったおば様もいたりする。私は 「かかるも運。健康ならかかるはずがない!」 と勝手に決め付け、何もしないで飛行機に乗り、無事にバリに到着した。 中国で猛威を振るっているSARS、インドネシアでも感染したと疑われている人はいるけれど、現在までに確定診断された患者はいないとインドネシア政府の国民福祉担当調整大臣と保健大臣が発表している。

★これを書き終えた4月28日、ジャカルタに入った台湾人が病院で死亡、インドネシア国内で亡くなったSARS患者の一人目と発表された。 


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