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「さぁ、みんなでダンドゥッ!」
( Ayo Dangdut!!! )
ジョグジャカルタの我が家の表札には2人の名前が書かれている。 ミドリとミミは同一人物なのだ。「ミミ・ウタミ・マンジャ」は私のステージ名。「ミミ」はミドリの「ミ」から、「ウタミ」はインドネシア語の「UTAMA(ウタマ)」=「優れた・最上の」という意味を持つ人名。私の好きなインドネシアの女性ジャズ・シンガーにも、また最近流行りの女性小説家にも「UTAMI」がついているので、私も彼女達にあやかって「ウタミ」をいただいた。そして「MANJA(マンジャ)」は「甘えん坊」の意味。つまり、「良い子で甘えん坊のミミちゃん」ってな意味の名前だ。 私がこの名を使うのは、インドネシアの大衆音楽DANGDUT(ダンドゥッ)のバンドでボーカルをするとき。スハルト政権時代には、低所得者の低級な趣味といわれ、ホワイトカラーはこれを好きということもなかったダンドゥッは、インド音楽の甘美な旋律に影響されたマレー音楽がインドネシアに入り、発展したもの。日本の演歌のようにこぶしをきかせるのだけれど、日本のエンヤコラ的なこぶしというよりも、インドのホニャホニャした、甘くてアラビアンなこぶし(わかっていただけるだろうか?)だ。これをセクシーな女性歌手が歌うと、インドネシアの兄ちゃんたちは、悦に入って踊りだすわけだ。 私がこのダンドゥッに惹かれ始めたのはジョグジャに来てから。バリにいた頃から聞いたことはあっても、日本の若者が演歌をあまり聞かないのと同じで、私も聞く機会がほとんどなかったし、おっちゃんの趣味だと思っていた。けれど、ジョグジャの芸大に入ってみると、呑んでギターでもあろうものなら、「さぁダンドゥッ!」となる。そしてスタンダードなダンドゥッでも歌おうものなら、いっせいに大合唱となり、勝手にみんなの身体が動き出す。そして私もいつしかダンドゥッ・ファンになっていた。 年とってから美空ひばりのよさがわかってきた私は、それなら私がインドネシアの演歌、ダンドゥッに挑戦!といってるうちに芸大にあるダンドゥッ・バンドからお声がかかった。そこのメインボーカルに・・・というお誘いだ。そして「ミミ・ウタミ・マンジャ」の芸名を自分で勝手に作った。残念ながらまだ一度もステージに立つチャンスがないのだけれど、今では「飲み会=ミミ・ウタミ・マンジャの歌声喫茶」がお決まり、私は車に歌詞本とギターを積んで夜のお誘いに出かけている。 ★日本の皆さんにもぜひ、ダンドゥッを聞いていただきたい。民族音楽のコーナーで手に入るはず。オススメはインドネシアのさぶちゃん、RHOMA IRAMA。さぶちゃんのカラっとしたこぶしとは対照的にセクシーで甘いこぶしが聞ける!
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