
「悪霊追放作戦」
( Keplug-Keplugan ) 「ニュピ」の前日(今年は3月31日)には、私のいる村の数カ所でたくさんの供え物が悪霊に捧げられました。これに誘われて悪霊たち(ブタ・カラ)がやって来て宴会をするのだそうです。その後、祭司がマントラ(呪文)をとなえ、ブタ・カラをを追い払います。
一般の人々がどうやって悪霊を追い払うかというと、「音」なのです。この日は大人も子供も騒音をつくって、供え物を食べ終えたブタ・カラの追い出しにかかります。一番多く目にしたのは、竹でつくったシンプルなもの。後に聞いて仕組みがわかりました。
まず竹を切り、一方は閉じていて一方は開いた状態にします。閉じた方を少し低くして中に水を入れます。閉じた側に近いところに小さな穴を開け、カーバイト(石灰と石炭の化合物)の破片を入れます。そこで小さな穴から火を少しかざすと、一気にボンとはじけるようです。
オゴオゴを見るためデンパサールへ行く道で何度もこの竹の音鳴らしを見ました。カーバイトを入れすぎると竹まで粉々になるそうです。その他の騒音つくりは単に木を木づちで叩く、町内ごとに持っている木の半鐘を叩く、楽器を鳴らす、ラジオのボリュームを最大にする、などです。
そうして3月31日、「ニュピ」の前日はみんなやかましく夜まで過ごしたのでした。

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