「稲刈り」

( Potong Padi )

先回書いた田んぼでの鳥追いの時期も過ぎ、稲刈りがあちらこちらで始まりました。

私の家の前の稲はネズミに荒らされたので、収穫を諦め、卵用のあひるを飼っている人に安く譲られました。そのため朝からエサを探すあひるの群れの「グワックワッ…」の声でまたもや早起きの毎日です。

その他の健康な稲は、収穫の前に儀式を行って、それからようやく稲刈りです。

儀式の多いバリ、勿論農作物に対するものも多く、稲の場合、田植後、42日後、3ヶ月後、収穫前。それと別にバリ暦で田んぼに吉日があると、供え物を持ったおばさんたちが続々田んぼのあぜ道を通り、自分の田へ供え物を運びます。

バリでは稲が実り出す頃を「稲の妊娠」と言い、子供が健康に育つようにと祈るのです。そして椰子の葉で男女の形をつくり、田んぼにある小さな祠で稲の結婚式を行うわけです。

バリにはSUBAK(スバッ)という田んぼ所有者による組合組織があり、各村あるいは区画ごとにスバッ用の寺を持ち、その維持費、田へ引く水路の管理などを行います。

稲刈りは女や子供も手伝い、田んぼには楽しそうな声が響きます。

自然のサイクルの中で恵みを受けている、今の日本にもこんな風景はあるのでしょうか。田舎といえども町育ちの私には初めて見る風景で、夕陽の中に積まれた稲の山を見ると、純粋に自然の力に感動してしまいます。

home
bali times TOP

(c)midori hirota